石川県警に「国際捜査課]―外国人犯罪に即応 2001年1月28日
北國新聞社
石川県警は新年度、県警本部内に「国際捜査課」(仮称)を新設する方向で検討に入った。ピッキングと呼ばれる特殊工具を使った窃盗事件をはじめ、県内でも外国人犯罪が急増する一方で、それに対応できる捜査員や通訳官が不足しているのが現状。県警は課内に専従の捜査員を置くだけでなく、通訳のエキスパートも育成し、地方都市にも押し寄せる外国人犯罪に対処する。
「国際捜査課」は、刑事部捜査一課の国際捜査室、警備部公安課の外事係、警務部教養課の国際対策室を一本化する。十数人で構成され、課長には警視クラスが充てられる見通しである。県警は外国人犯罪への対応を今年の重点目標の一つに掲げており、三月の人事異動までに「国際捜査課」の骨格を固めたい意向だ。
警察庁によると、変造五百円ウオンを使った自販機荒らしやひったくり、高級自動車盗、侵入盗など外国人による犯罪は年々増加している。中でもピッキング工具を使った中国人グループによる被害が急増している。昨年上半期に摘発された外国人のうち、中国人グループが約八○%を占め、全国で昨年十月までに一万件を超える被害が発生した。
県内のピッキング窃盗団の被害は、一九九九(平成十一)年までは一件もなかったが、昨年だけで七十件以上が確認された。このほか県内では、昨年六月に、高岡市内の暴力団組長宅に強盗に入る目的で、短銃を所持していた中国人らが強盗予備容疑などで逮捕される事件もあった。
県警には現在、英語、ポルトガル語、中国語など九言語、二十八人の通訳官がいる。しかし、九八(平成十)年十月に石川県門前町の鹿磯漁港で起きた集団密航事件や、九九年四月に金沢港から上陸しようとした中国人百十五人が逮捕された事件では、通訳官不足が表面化したこともあり、国際犯罪捜査と併せ、外国語にたんのうな国際捜査官の育成も急務となっている。